お金にまつわる「夢」として、多くの人が一度は考えるのが 宝くじやギャンブル です。
「一発当てて大金を手にしたい」「ちょっと運試しに」という気持ちは誰でも持つでしょう。
私自身も学生時代から数回にわたって宝くじを買ったり、友人と一緒に競馬場に行ったりした経験があります。
しかし、数学の視点から見れば、これらは 「期待値」や「確率」 という概念を知ることでまったく違った見え方をします。
本記事では、宝くじやギャンブルの裏にある数理を解説しつつ、私自身の実体験から得た気づきをお伝えします。
1. 宝くじの確率と期待値
宝くじの当選確率は天文学的に低い
例えば、日本のジャンボ宝くじの1等(7億円)の当選確率は 約1/10,000,000(1000万分の1) と言われています。
これは「東京ドーム満員の観客の中から1人だけが当たる」レベルの低さです。
一方で、私がかつて購入した年末ジャンボは10枚連番3000円分。
当たりは末等の300円のみ。つまり 90%の損失 でした。
買う前は「10枚もあるから何か当たるだろう」と思っていましたが、計算上はほぼ「損をするのが当たり前」だったわけです。
期待値で見る宝くじ
「期待値(Expected Value)」とは、ある行為を繰り返したときに平均的に得られる金額です。
宝くじの期待値を計算すると、一般に 購入金額の45%程度。
つまり、1000円買えば平均的には450円しか戻らず、残りは運営側の利益になります。
ここで重要なのは「宝くじは夢を買うものであり、投資ではない」という認識です。
数理的には明らかに「損をする仕組み」になっているのです。
2. ギャンブルと確率
カジノやパチンコも同じ仕組み
宝くじだけでなく、カジノのルーレットやパチンコ、競馬も同様に「運営側が有利になるよう設計」されています。
たとえばカジノのルーレット(ヨーロピアンルーレット)の場合、36個の数字に加えて「0」が存在します。
そのため配当は公平に見えて、実際には プレイヤーが不利になるように設計 されているのです。
私は友人に誘われて競馬場に行ったとき、数千円を賭けてみました。
1レースで当たり、数倍に増えた瞬間は大きな喜びがありましたが、トータルでは結局赤字。
帰り道に「やっぱり長期的には損をする」と冷静に実感しました。
「ハウスエッジ」という数学的な罠
カジノ業界では「ハウスエッジ(胴元の取り分)」という言葉があり、これはまさに期待値の差を意味します。
長期的にプレイを続ければ続けるほど、数学的には必ず運営側が利益を得る 仕組みです。
3. 「夢」と「現実」のバランス
数学で冷静に考えると損
確率や期待値を知れば知るほど、ギャンブルや宝くじは「合理的に考えれば損」と分かります。
しかし、それでも人が手を伸ばしてしまうのは「非合理的な楽しさ」や「夢」に価値を見出しているからです。
私自身、初めて宝くじを買ったときのワクワク感は今も覚えています。
抽選発表までの数日間、「当たったら車を買おうか、旅行に行こうか」と妄想する時間は、ある意味3000円以上の価値があったのかもしれません。
数学的に健全に楽しむ方法
重要なのは、「確率を理解した上でどう向き合うか」です。
- 余剰資金で楽しむ(生活費を削らない)
- 期待値を理解して割り切る(投資ではなく娯楽)
- 小さな額で夢を見る(損しても痛くない範囲)
これらを守れば、数学とお金の知識を武器に「夢と現実のバランス」を取ることができます。
4. 数学が教えてくれる人生の教訓
宝くじやギャンブルから学べるのは「確率と期待値」だけではありません。
実生活でも同じように「損をする仕組み」が潜んでいます。
- サブスク契約(使わなければ損)
- 保険(期待値では損だが安心を買う行為)
- 割引セール(必要以上に買えば浪費)
どれも「数字で考える習慣」を持つことで冷静に判断できます。
私自身、宝くじやギャンブルの経験から「お金の使い方を数学的に考えるクセ」がつき、日常生活での節約や投資判断にも役立っています。
まとめ
本記事では「宝くじやギャンブルの確率と期待値」について解説し、私自身の実体験も交えながらお話ししました。
- 宝くじの当選確率は極めて低い
- 期待値で見れば確実にマイナス
- ギャンブルも同じく胴元が有利な設計
- ただし「夢」や「楽しさ」に価値を見出すのも一つの考え方
- 重要なのは「数学を知った上で、損をしすぎないように楽しむ」こと
「数学とお金」を結びつけて考えると、冷静に判断できるだけでなく、人生の選択にも応用できます。これこそが、日常生活における数学の力だと私は実感しています。

