朝、急いでいるときに限って、マグカップのコーヒーをこぼしてしまう。
「なんで自分だけ不器用なんだろう…」と思った人、実はそれ、物理のせいかもしれません。
コーヒーは「振動しやすい液体」
コーヒーの表面は「自由表面」と呼ばれ、わずかな揺れにも敏感に反応します。
コップの中の液体は「固有振動数(その液体が最も揺れやすいリズム)」を持っています。
マグカップの直径や液面の高さによって、このリズムが変わるんです。
たとえば、直径が大きいカップはゆっくりした揺れ、細長いカップは速い揺れになりやすい。
人間の歩くリズムとシンクロする?
人間の歩行のリズムは1秒間に約2歩、つまり「2ヘルツ前後」。
驚くことに、マグカップのコーヒーの揺れやすいリズムとちょうど重なってしまうんです。
つまり、歩くたびに「揺れやすいタイミング」で刺激を与えているので、
コーヒーはどんどん揺れが増幅され、やがてカップから飛び出してしまう。
これは共鳴現象の一種。
解決法は「そっと前に出す」
では、どうすればこぼれにくくなるのでしょう?
研究によると:
・コップを体の前に近づける
・小さな一歩で歩く
・少し上体を揺らす
これらで歩行のリズムと液体のリズムがズレて、こぼれにくくなるそうです。
つまり「そっと赤ちゃんを抱えるようにコーヒーを持つ」のが正解。
物理学的にも、カフェラテを守るのは「愛情」なんですね。
まとめ
- コーヒーがこぼれるのは 共鳴現象 が原因
- 歩くリズムと液体の固有振動数が重なってしまう
- 解決策は「コップを近づけて、小さく歩く」
次にコーヒーをこぼしたとき、
「またやっちゃった…」ではなく 「おお、これが共鳴か!」 と呟いてみてください。
ちょっとだけ、物理学者の気分になれるはずです。
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